絵のぼりの現在

絵のぼりに関しては、残念ながら衰退の道をたどっていると言えます。

これは、本当に残念なことです。

少し調べても、もう絵のぼりの職人が、日本に幾人もいないという事がわかります。

以前は、風習として根強く残っていた端午の節句の祝いも、合理化と略式化が進む中で、高価で大きな飾りである絵幟などは、極端に需要が減ってきました。

しかし、国内では需要がなくとも、海外からは高い評価を得ている職人もおり、何百年もの伝統の技術で、北斎の様に世界を魅了している日本人がいるのです。

日本人には「用の美」の価値観が根強く、使われなくなったものや、使用を考えられないものは、例え伝統工芸品であっても、価値を感じられないという事が多いのです。

北斎の絵のぼりが、ボストン美術館で保管され、美しい姿を保っていますが。

これが日本で個人所有のままであったら、その用の美の概念に基づき、実用的に飾られ、いまのように美しい状態ではいられなかったでしょう。

こう考えると、なぜ日本の技術が、国内ではなく海外に活躍の場を見出そうとするのかも、わかってきます。

絵のぼりの未来は、もはや外国が握っているのかもしれません